トマト姫 [子ども]
<公園の植え込みの雑草の中に咲いていた、小さな小さなほんとに小さな花>
タオル君の話をしたので、
こんどは2歳年下の妹の話。
お兄ちゃんがタオル君なら、妹はトマト姫なのだ。
この子は、普通の食べ物が食べられるようになったころから、
トマトが異様に大好きで、ミニトマト1パックをひとりで食べてしまう。
こういった食べ物の趣向は、
赤ちゃんのうちからどういう具合に発達するのか、
家族の中で、ひとりだけそれが異様に好きというのは、
とっても不思議な現象だ。
家族の誰もがそれほどトマトが好きでなく、
タオル君は見向きもしないのだ。
小さいころから、止めても止めても、
トマトが目に入れば、全部食べてしまう。
もちろん、それでお腹がいっぱいになってしまうので、
ほかのものは食べない。
3歳のころだったか、わたしが、
「あなたは、トマト姫ですね」
といったら、この子はそう呼ばれるのが気に入らないらしく、
次にやってきたとき、わたしそうっと、
「あのね、わたしね、もう、トマトは食べないの」
と耳打ちしたのであった。
おやおや、と思ってママに確認すると、
「嘘、あの子、いまだにトマトが大好物で、ひとりで食べてるわよ」
なあんだと、ミニトマトを1パック分洗って出すと、
さっきの内緒話はどうなったのか、
やっぱり、トマト姫がひとりで食べてしまったのだった。
幼い子供の心理はどのように動いているのか、
彼女が気に入らないらしいので、
それ以来、トマト姫とは呼ばないが、
ブログでは、盛大にトマト姫と呼ぶことにする。
今回も、我が家では買って食べることのないミニトマトを、
赤いのと、黄色いのと買っておいた。
わたしとママが味見にひとつ食べるくらいで、
あとはぜんぶトマト姫が自分専用にして食べた
最近は、ご飯もおかずもちゃんと食べて、
トマトはデザートのようにして食べるようになった。
1パックを半分くらいずつ、2日に分けて食べることもあれば、
1パック、全部食べてしまうこともある。
面白いのは、そのミニトマトが残り1個になったとき。
残り1個になりそうなころから、食べる速度が遅くなるのだが、
最後の1l個は、惜しくてなかなか食べられない。
じぃ~っと眺めていたかと思うと、
右手に持ってみたり、左手に持ってみたり、
また、お皿に戻してみたりを繰り返し、
あんなにいじっていると、腐ってしまうのではないか、
とこちらが心配になるほど、
さんざんためらい遊びをしたあとで、ついに口にいれる。
それから、片方のほっぺをふくらませたままで、
しばらく遊んでいる。
大人には小さなミニトマトだが、子どもには大きい。
リスのように、ほっぺをふくらませているので、
見ていると滑稽でおかしくてたまらない。
それから、ようやく食べて、
ああ、食べてしまったと満足そうな笑みを見せる。
トマトに耽溺している、といったほうがいいかもしれない。
トマトを食べているときは、本当に幸せそうで、
見ている方も幸せな気分にさせられる。
好きなものがあるのは、素敵なことだ。
相変わらずの猛暑で、バテている。
チビッコたちがいた間にできなかったことを、
できなかった分をも取り戻そうと頑張ってやりすぎた。
というわけで、
格別、体調不良というわけでもないのに、
ブログ更新をさぼってしまった。
タグ:ミニトマト
トマト姫がトマトをほおばる姿を想像して
かわいいなぁ~っ♪
by ぴーすけ君 (2010-08-26 06:39)
女優の岩下志麻さんも、トマトが大好きだそうです。
「トマト丼」と称した「トマトのスライスをどんぶりいっぱいに盛ったもの」とか、とにかく朝からトマトを食べ幕って入らしたそうです。
肌がきれいに、健康になりそうでいいと思います。
by Sho (2010-08-26 07:37)
プチっとした食感と甘酸っぱさが気に入ったんでしょうね。
記事を読んでいてとても心和みました。
by ほりけん (2010-08-26 08:44)
今晩は~1
素敵な文章ですね。
読み言っていた自分です。
by ジジ (2010-08-26 19:55)
今日は。
トマト姫にナイス。
今年不作の畑のミニトマト、ほとんどマメが食べました。
by 夏炉冬扇 (2010-08-27 18:06)
最後の1個を食べるトマト姫の様子、とてもかわいらしいです。
by しーちゃん (2010-09-09 01:49)