タオルを呼び捨てにするな！ [子ども]
チビッコたちがほぼ１週間泊まって帰宅。
まるで台風一過の我が家。
後に残されたのは、疲弊した老人ふたり、
バスタオル、シーツ、ガーゼ肌掛け、タオルケットなどの
合計５人分の寝具類に関した洗濯物の山と、
押し入れの襖２カ所に、新たに大きな傷、やぶれ、
からっぽの財布と冷蔵庫。
しかし、子供たちの生態と発想の面白さに、
笑ったり、驚いたりの１週間であった。
ちびっこ語録の中で最高傑作がタイトルにした、
「タオルを呼び捨てにするな！」
小学２年になった長男は、いまだにタオルが手放せない。
赤ん坊の時にパパ方のばあばにもらったバスタオルだ。
バスタオルだから大きい。
赤ん坊の時は、まるめると自分の頭より大きいそれを、
しっかり胸に抱いて、トコトコ歩き回っていた。
タオルのかたまりがひとりで歩いているみたいで、
奇妙で滑稽でかわいかった。
歴史のあるバスタオルなので、何回もの洗濯で擦り切れ、
全体によたっていて、うす汚い。
それを、いつものように、
通信簿や夏休み帳、ゲーム機などとともに、
リュックに入れて持ってきた。
大事な大事なタオルなのに、扱いが乱暴で、
振り回したり、放り投げたり、妹いじめの道具にしたりして、
しょっちゅう行方不明になる。
青くなって探す癖に、いつも自分では見つけられず、
妹やわたしが、見つけることになる。
「ほら、ここにあったよ、タオル」
といって手渡すと、
「タオルを呼び捨てにするな！」
と憤慨した顔でいう。
「じゃあ、なんていえばいいの」
「タオル君といえ」
そんなに大事なら、名前くらいつけとけよ、
と思うんだけどねえ。
タオルがタオル君とはねえ・・・・・・。
いつも持ってきていたのに、いままでは呼び捨てにするな
とはいわなかった。
それだけタオルがくたびれてきて、
わたしたちが彼のタオルに敬意を払わなくなったのを、
敏感に感じ取っているのだろうか。
そういえば、彼のママはタオルではなくベビー毛布を
モックちゃんと呼んで執着していて、
高校生になっても、枕元の横に丁寧に畳んで置いて寝ていた。
わたしが呆れて、
「そんなもの、押し入れにしまっておいたら。
将来、自分の子供ができたら、譲ってあげるんでしょ」
といったら、
きりりと真顔になって
「絶対に譲らない」
といったものだ。
そんな性格が息子にしっかり遺伝している。
タオル君、ナイス！！
by 月夜 (2010-08-22 16:51)
こんばんは。
二重構造の文脈にナイス。深い親の愛！
by 夏炉冬扇 (2010-08-22 21:14)
我が家でも、
娘が小さい時から大事に使ってきて
ベビー用タオルケット
さすがに高校生になる頃には
恥ずかしくて手放す気になったのか？
今では、しっかり私が愛用していますが・・・
何となく、君付けで呼ばれる気持ち
分かる気が・・・・・
by miopapa (2010-08-23 17:59)