福寿草が咲いている [草花・植物]
いま、田舎に来ている。
のんびり羽をのばしているつもりだが、
行ったり来たり、なんとなく忙しいような、
忙しくないような。
寒さがぶりかえして、
関東地方にも雪が降るという予報が出たが、
このあたり、雪が降ったためしがない。
昨夜から雨が降って、お昼ごろから晴れてきた。
「福寿草が咲いているから見てくれば」
というので、逆らわずにカメラを持って外に出た。
年寄りは、自分は他人の言うことに耳をかさないのに、
他人が自分の言うことに耳を貸さないといじける、
すねる、ひねくれるというわけで、
わたしは、即座に反応することにしているのだ。
母が唯一愛情を注いでいる猫の額ほどの庭は、
日当たりが悪いので、貧弱な状態のままである。
夏はさながらクモの巣城となっているのだが、
寒さと昨夜の雨で、クモの巣が見当たらないのが、
ちょっと気分がいい。
庭のなかほどに、
フキノトウによく似た小さなかたまりがあって、
雨でびしょ濡れだが、確かに咲いている。
アップに迫ると、気品漂うたたずまい。
なかなかのものである。
母が得意げにいうのもうなずける。
庭には、ほかに貧相な紅梅がちらほら咲いているだけ。
ここにも不況の嵐が………
といいたくなるような庭だ。
最近、母は歩くとすぐ息は上がるし、苦しそうだが、
「それでも、歩いたほうがお通じはよくなるし、
身体にいいんだよねえ。
辛くても、動かなければだめだね」といっている。
半分は自分にいいきかせているみたいだ。
巣鴨で買った赤い下着のサイズを見て、
こんな大きいのは着られないと即座に文句を言った。
こんな大きいのは着られないから、お前が着たらという。
それをなだめすかせて、
お風呂から出たときに試着させると、
わたしの予想どおり、上も下もピッタリで、
お腹のあたりパンパンに伸び切っている。
自分の意識ではまだ9号サイズのつもりらしい。
50年も前のサイズでしょうが、
女の見栄がまだご健在とは、困ったものだ。
洗濯がえに上2枚、下2枚、
デザインの違うもの1枚、計5枚を買ってきたのだが、
半分はお前が使えば、と意地をはる。
お金は払うから、値段はいくらしたのと畳みかける。
「あら嬉しい、助かった」と素直に喜べばいいのに、
とにかく世話をやかれる感覚に抵抗する。
まあ、この心意気があるからボケずに長生きしているのだ、
と思うけれど、可愛くない。
そういえば、義姉も母親としょっちゅう衝突して、
ことあるごとに、可愛くないのよねえ、
と愚痴っていたっけ。
タグ:福寿草 赤い下着
「可愛くない!」とおっしゃりながら・・・・・・。
お母様を、しっかり愛している様子。
本当にうらやましいです。
10数年先には、娘と私、こんな関係になっているかな。
お二人の様子ほほえましく読ませて頂きました。
by 多佳子 (2009-02-21 00:07)
親子の愛が伝わってきました(=^▽^=)
私も 母に対して
可愛くないなぁと
思うことが
ありますが
最近は 息子から
すぐ思い込んで心配しすぎると指摘され
年齢とともに
そうなっていくのかぁって
思いました(≧▽≦)ゞ
by みちる (2009-02-21 10:00)