４時間のドラマ皆既月食：葉桜それから日記：SSブログ

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４時間のドラマ皆既月食　[季節] [編集]

天体オタクではないのだが、
１０日は皆既月食だというので、
一応は見ておくか、と軽い気持ちで、
月食が始まるという夜の９時４５分から、
家のすぐ外で月を見上げた。

最初はそれほど乗り気でなかった連れ合いが、
月食撮影に凝りだして、わたしもなんとなくつきあい、
そのまま寒い戸外で、
月を見上げること、なんと４時間。

午前１時半にようやく家の中に戻った。

防寒ズボンを２枚重ね履きして、
上は、ヒートテック２枚＋３枚、コートを入れて５枚着て、
完全防寒スタイルだったので、顔以外はそれほど寒くない。

１１年ぶりの月食というので、
ご近所さんも何人か見物するのでは、
と思ったが、最後まで誰にも出会わなかった。

そういえば、午前１時半少し前、
タクシーからおりてきた若い女性が、
家の横に立っていたわたしと連れ合いの姿に驚いて
悲鳴を上げかけ、
「ああ、驚いた。月食ですね。
風邪をひかないでくださいね」
といって、通り過ぎた。

月が欠けてゆくのに１時間２０分くらいかかった。
ゆっくりゆっくりかけてゆき、
皆既月食になると、ぼんやりうす赤い月になり、
（冒頭は、連れ合いが撮った写真）
そのまま１時間弱。

この１時間弱がちょっと退屈だった。
一度家に戻り、
熱いインスタントコーヒーをいれたマグカップを２個、
持って連れ合いの所に戻り、
それを飲みながら、延々と月を見上げ、
いやあ、首がいたくなって、時々体操をした。

１１時５８分から、左下から明るくなってきて、
また、ゆっくりゆっくり明るい部分がひろがって、
元の丸い月に戻ったのが、１時２０分ころ。

こんなにじっくり観察するつもりはなかったのに、
寒い深夜に非日常的な時間を過ごす快感に酔い、
予定していたことはすべて放り出して、
ひたすら、月を見上げて時を過ごした。

その間、しばしば瞬間的立ち寝をし、
冷気が上空から、じわっと降りてくるのを実感し、
冬のホームレスのひとたちの苦労を思ったり、
宇宙の広さと深さに思いを馳せたりして、
うん、なかなかいい体験だった。

頑固婆さん？
夕方の月をきれいだと見上げていたが、
夜は外へ出ず、さっさと寝床に入り、
わたしたちの騒ぎにも我関せず、
まったりと寝ておりました。

あと付け加えますと、
前回、腰の骨を折ったなぞとほざいた頑固婆さんの腰痛、
もう治ったそうです。
やっぱり！！
本人の話では、軽いびっくり腰だったそうで、
これはたぶんぎっくり腰のことでしょう。