台風と水と蝶 [季節]
台風15号が上陸して、
関東地方を北に向かって進んだために、
東京は暴風圏に入り、
連れ合いは、電車が止まって帰宅難民に・・・・・。
凄い雨と風だった。
最近読んだ本について書くつもりだったが、
そのあと、たった今読んだ本が気になって、
まずは、この本から紹介したい。
水が世界を支配する
作者: スティーブン ソロモン
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2011/07/26
メディア: 単行本
水の星、地球に住んでいながら、
海水や淡水について何も知っていないなあ、
と真剣に思い始めたのが、2000年以後。
海水が回流していることを知り、
海をきれいに保つには、地球規模でないと効果がない
とわかって、何だか怖くなったのが、2,3年前のこと。
人間の身体もたっぷりの水を含んでいて、
水がなければ、生きていけないのに、
水は天からただで降ってくると安心しきっていたわたし。
水のない国、困っている国を旅行して、
水がこの世で一番大切なものであることを痛切に感じていたが、
この本で、自分の無知さ加減を痛烈に思い知らされた。
人間の文明は水の豊富なところで発生した。
水の消滅とともに消滅してきた古代からの歴史、
水を利用し、水とともに発展してきた農業、運河、船舶、
そしてヨーロッパが先んじた水革命・・・・・。
第一部、第二部は、世界歴史の教科書を読み直す感じで、
ちょっと退屈だったりもするが、
第三部、豊かな水を享受する消費社会の誕生
から、
第四部、水不足の時代
は、漠然と感じていた不安を具体的に示される
こわ~い内容。
忙しくて、あまり読書に時間を避けられないひとは、
第三部から読み始めてもいいと思う。
この本を読みながら疑問に思ったのは、
この国のダム問題。
先ごろ、ダム建設を止めるより、建設をしたほうが、
金額的損失が少ない結果が出たので、
ダム建設を再開するとかしないとか、
新聞をにぎわせていたけれど、
ダム建設で、問題なのは経済性だけじゃないでしょ、
いろんな問題がいっぱいあるのに、
短期的金銭的な損か得かだけで決めていいの?
ということだった。
今年、この辺り蝶々がやたらと目についた。
確実に増えてきていると思う。
いいことなのかもしれない。
と思いたいが、東京が熱帯地方と化した
証拠のひとつ、かもしれない。
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