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目覚めたら世界が・・・・・ [読書]

ある朝目覚めたら自分が虫に変わっていた
という有名な小説があるが、
あれをひっくり返して、
目覚めたら世界が変わっていた
という設定は、SF小説なんかに多くて、
見知らぬ世界をさ迷うめまい感がすごくいい。

目覚めたら見知らぬ部屋にいて、
脇か床に死体が転がっていたという設定だと
ミステリーかサスペンスね。


今日のわたしはSF的世界にいた。
なんだか、世界の雰囲気が違う。
テレビをつけると、どのチャンネルを回しても、
見たこともない番組をやっている。
あれっ、どうしたのと一瞬不安になった。
寝ているうちにミステリーゾーンにまぎれこんだか、
まだ、夢のなか?


少して気がついた。今日は土曜日なのに、
わたしは日曜日と思い込んでいたのだ。
時々、こういう勘違いをするのだが、
今日は寝不足のまま起きてしまったので、
余計に世界が違って見えたのだ。


久しぶりにひとりなので、
変な時間に食べ、読み、居眠りし、また起きて
パソコンを立ち上げたり、夜中にテレビを見たり、
本を読んだり、うとうとしただけで起きるという、
自堕落な一日(基本的にわたしのリズム)を送り、
時間の観念がめちゃくちゃにもなっていた。
一種の浮遊感、開放感あり。


規則的な日々を送ったあとに自堕落な日をすごすと、
肌はつやつや、表情も生き生きしてくる。
わたしはこのほうが精神的に健康なのだろう。
おまけに勘違いをしていて、
なんだか一日得した気分である。


昨日読了した本は、ジョー・ゴアズの『路上の事件』
坂本憲一訳 扶桑社ミステリー
7月30日の記事「秘密の愉しみ」で、
図書館に2月に予約して、まだ待たされてると書いた
その本がこれ。
ようやく順番が回ってきたのだ。


路上の事件 (扶桑社ミステリー コ 12-2)








血の匂いに満ちた暴力満載の本。
作家志望の若者が、アメリカ各地をヒッチハイクして、
冒頭で悲惨な事件に巻き込まれ、その後刑務所を脱走、
ラスヴェガスでも殺人事件に巻き込まれて、
殺し屋の手を逃れて、ある探偵事務所で探偵として
働き始め、恋人が出来、その恋人が妊娠して結婚し、
という青春ドラマと一連の殺人事件が、
物語の最後に一つに収斂する
(まさか、こういう展開じゃないでしょうね
と推理した展開になって、新たな世界が開ける)
という、いわば若者の成長物語の定番。


拾い物は、著者の年齢を感じさせない瑞々しい感性と、
歯切れのよい文章と快適なテンポ。
いまから老けていては恥だ、と思わせられる仕事ぶり。
力作である。
ただちょっと残酷なシーンが多すぎたかなあ。


というわけで、脳が本モードになっているので、
これから連れ合いが帰ってくる前に、
まあ、どうせ夜になるでしょうが、
図書館で羽をのばしてくるつもり。


連れ合いの苦情に、
たまった仕事?
ああ、それね、大丈夫。
鼻血を出してでもちゃんとやっつけるから。
という決め台詞でさぼるわたしは、
かなりハードボイルドかもしれない。



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コメント 3

miopapa

もう何年か前に
米国では、人を冷凍にして何十年後かに解凍甦らせる・・・
そんな仕事がとてもはやっていて、
既に、それも今難病にかかっている人なんかが
治療法の見つかる未来に望みを託し申し込んでいるとか・・・

一瞬、医学の進歩に向けて期待感も持ちましたが
もしかして、世界中が停電になったら・・・とか
何十年後日に読み戻ってみたら
周りには誰も知る人がいなかったりして・・・

人って、良きにしろ悪しきにせよ
人とのつながりやしがらみがあるから生きてられるような気が・・・

でも、本当に目が覚めて世界がかわってたら
自分は真っ先に何をするだろう・・・
by miopapa (2008-09-13 17:40) 

夜中の人

秘密の愉しみの本はこれだったのですね♪ワクワクドキドキのストーリーですね。
by 夜中の人 (2008-09-13 17:58) 

Sho

自分の中でハードボイルドにモードチェンジする、というのを
ひそかに一人でやってみよう・・と、考えました。ワクワク・・
by Sho (2008-09-14 07:07) 

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