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不倫、男の場合1 [恋愛・結婚]

ちょっと前に、『不倫の行方』を4回にわたって書いたが、
「不倫の行方 1」
「不倫の行方 2」
「不倫の行方 3」
「不倫の行方 4」
そのとき、すでにそういえば、男の場合も、
いろいろ見てきたことを思い出した。


『不倫の行方』を書くまで、
記憶のそこに沈んだままになっていた。
人間は、忘れる動物である。



女性の場合は、主人公があまりに美人で、
それも嫌味のない、本当に感じのいい女性だったから、
なんという人生を彼女は択んでしまったのだろうと、
それが、気になって、
彼女はいまごろ、どうしているのだろうと、
不意に思い出すことが、たびたびあったのだ。

さて、
世の中には、妙に波長のあう人間がいる。
滅多に出会わないのだが、
そういう人間が存在するという事実は、
人生の謎と喜びでもある。


連れ合いには、なぜか波長のあう人間が多い。
血液型も、どの血液型にも輸血できるO型のせいか
とも思うが、血液型よりは性格が、
誰にでも合う、一般大衆車型なのだろう。


血液に関しては、
昔、近所の未熟児に輸血が必要になったとき、
提供して欲しいと両親に頼まれて、
提供したことがある。
その子はすくすく育って、もう30歳くらいに
なるはずである。


また、話が横にそれてしまった。
これは、連れ合い関係の話なのだ。

若い頃、例によって妙に波長のあう相手が出来て、
しきりに飲み歩くようになった。
終電車に乗りおくれて、
わいわいとにぎやかに、
我が家に転がり込んできたこともある。


優等生タイプのハンサムな男性だったが、
正体がなくなるまで飲んでの武勇伝がいくつかあって、
豚箱に入れられたこともあり、
目の周りに、アザをこしらえていることもあった。
「ああ、また酔っ払って何かやらかしたな、
と、笑いをこらえるのに、必死だったよ」
と帰宅して、わたしに話すことがあった。
イメージとの落差がそのひとの魅力でもあった。


本人も、おまわりさんに説教されたよ、
と、その口調をおもしろおかしく真似たりする。
笑顔がさわやかな万年青年タイプである。
警官は、豚箱に収容した酔っ払いの、
身分証明書を見て、びっくり仰天するらしい。
びっくり仰天しないほうがおかしい。
そういうひとなのだ。
しかも、一流企業に勤めているひとが、なんで!
あんた、こんなことをしていてはいけません、
と、なるらしい。


連れ合いは、その一流企業の社員ではない。
いわば、出入り業者?みたいなものか。
ときどき、そこの仕事をして、
それで、顔見知りになったのだ。


しかし、そのころから私はおかしいと思った。
彼がそんなに飲むには何か訳があるに違いない。
豚箱に収容されるというのは、
ちょっと普通じゃないよ。
そうかなあ。
と連れ合いと話し合っているうちに、
男性は遂に、連れ合いに告白した。
社内の部下の不倫の関係になって悩んでいたのだ。


あとは、もうその悩み告白の大洪水となった。
奥さんと子どもを愛しているので、
別れたくないという。
しかし、奥さんは男性に愛想をつかしている。
娘が可愛くて仕方がないのに、
別れるなんて、出来ないと泣くのだ。

だったら、不倫なんかしなけりゃいいのにね。


軽い気持ちが最後は修羅場になるのは、
男も女も変りはない。
ロマンチックなお話は、
醜悪な愁嘆場に変る。
不倫相手は、結婚を迫っている。


推理小説だと、
ここで殺人事件が起こるんだけどなあ。


連れ合いは、こういう相談事の相手には、
もっとも不適切な人間である。
こういう話は大の苦手で、ただ聞き流すだけである。
これが、悩んでいる人間には一番いいらしい。
このあとも、べつの職種のべつの人間の、
長年にわたる離婚騒動の相談相手にされていた。
ご苦労さま。


とにかく、奥さんとじっくり話しあう機会を作ったら、
という助言で、男性は一家で海外旅行に出かけた。
しかし、奥さんを説得することは出来ず、
まもなく離婚して、不倫相手と再婚した。


不倫相手にとって、それは勝利だったのだろうか。
我々から見れば、再婚した男性は、
かつての魅力と輝きと勢いを失っていた。
その後、仕事もぱっとせず、
地味で目立たない存在で、
本社から離れた職場で働き続け、
連れ合いとも年賀葉書をやりとりするだけの関係となり、
昨年、病気で他界した。



わたしは、この事件のストレスが、
彼の体を蝕んだような気がしてならない。
連れ合いより、ひとつか二つ年上だったから、
まだまだ、活躍できる年齢だったのに。



この男性の場合は、なんとなく、理解できる話だったが、
世の中には、理解しがたい人間も多い。
次回は、べつのケースに触れたい。


タグ:不倫
nice!(1)  コメント(6) 
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コメント 6

う~~~~ん!  
人を泣かせて得た幸せだからなぁ~~
自業自得って事だろうね~~
万年青年に生まれるべからず!だね。
by (2006-10-16 06:38) 

お花のなまえ・・下はホトトギス。真ん中は野ボタン・・・どちらも茶花です。
(茶席に生けるお花)ご参考に。
by (2006-10-16 07:31) 

♪♪♪

う~ん。難しいです。  不倫は不倫ではないでしょうか?
by ♪♪♪ (2006-10-16 09:06) 

スー

風子さん 幸せだったのかどうか、難しいところです。

maririnさん お花の名前、ありがとうございます。
        あちこちに花好きなひとがいて、いろいろな種を播いたり、
        植えたりしているみたいで、近所は百花繚乱。
        しあわせです。
by スー (2006-10-16 18:50) 

Lorca

エリートでモテモテだったのに・・・
ちょっとした過ち一つで、人生どう転がるか
分からないもんですねぇ・・・。
美人や美男子よりもやっぱり普通が一番??
by Lorca (2006-10-17 01:39) 

m-t

不倫=離婚=再婚・・・・・
考えれない。
初めから妻帯者ってわかってるんだから・・・
覚悟出来ないなら不倫なんかしちゃだめだよ
最初にひかなきゃね。
男性も同じだよ。
家庭が一番だよ。
by m-t (2006-10-21 00:08) 

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