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DEATH NOTE [映画・演劇]

毒ギョウザ騒ぎで夜9時のニュースを見て、
9時半ごろチャンネルをかえたら、
若い人の間で人気があるという映画「デスノート・前編」を
放映していたので途中から最後まで見てしまった。

奇想天外でかなり子どもっぽい世界ではあるが、
なかなか面白かった。


キラが妙に現実感というか、現世界のリアルさを
漂わせていたのに対して、なぜか、
エルの非現実感が妙に際立っていて、
キラの現実感を打ち消している。
キラは家庭の中の息子という存在であるから、
現実的であるのは否定できず、演技が難しい。


キラや男女のFBI捜査官が、
いかにもあり得ない感じで影が薄いのに対して、
死神(外国風のキャラ)や唐突であり得ないエルの存在が、
逆にこの架空の物語を支えているというか、
架空なりの存在感を深めているというか、
不思議な効果を出している現象が面白かった。


名まえを書いただけで、書かれた相手が死ぬノート、
という設定が、若い人に受けたのはよくわかる。
それが、手に入ったら、
正義を行使しているつもりで、
ついつい地獄にはまり込んでゆく、
というのもリアルで怖い。
怖いけれども、ノートが欲しい。


ノートを手にしたら、誰の名前を書くか。


映画を見たら、誰でも一度はそれを考えるに違いない。
若いときのわたしだったら、
すらすらと1ダースくらい、
町でであった不快な大人の名前を書いただろう。


大人のいまは、
そんなノートを手にしたら怖くて、
まず、銀行の貸し金庫などに預けて、
手に触れない、目に触れないようにして、
冷静にノート活用法を考える。


自分が悪用しない保証がないから、
結局はシュレッダーにかけて捨ててしまうかもしれない。


もう一つ、保存しておいて、
うんと長生きしたあとで、周囲の親しいひともみな、
この世を去ってしまったというときに、
晴れた気持ちのいい日に、このノートを取り出して、
自分の名前を書く。


ホラー小説だと、
このときボケが進行していて、自分の名前が思い出せない。
どうやっても思い出せないというので錯乱状態になる
という皮肉な結末となる。


nice!(7)  コメント(4) 
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コメント 4

hil

スーさん、途中でエルとキラが逆になってない?(笑)

僕も昨日少し観てましたよ。
ただ僕は原作の漫画が珠玉の出来だったと思っているので、
イメージを壊されたくなくて途中でやめちゃいました、観るの。

僕は・・・たぶん月と同じようなことをするんじゃないかな、このノートがあったら。
そしてたぶん、同じように破滅するだろうと思う。
あ、スーさんはラストは知らないのかも。ご、ごめんなさい。
by hil (2008-02-02 17:41) 

夜中の人

私も昨日観ました。あんな悪魔が本当に飛んでいるのを見てしまったら即、泡吹いて気絶です。
by 夜中の人 (2008-02-02 23:03) 

パキちゃん

アハハw
最後、笑えます! 自分の名前を思い出せないって、私はあり得る!
リュークは、原作のコミックに忠実によくできていて、見るたび感心します。
by パキちゃん (2008-02-03 11:23) 

linda

保存していたことさえ忘れてしまって・・・には絶対なりたくないです!^^;
by linda (2008-02-04 10:46) 

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